富士 FUJICAFLEX



富士フイルムがドイツ・ローライを越えることを目指して送り出した二眼レフ、フジカフレックスをテスト撮影した。コレクターS氏の別荘(カメラ専用、管理人住み込み!)から借り出した。
もとよりとても手が出るものではないから、写す機会などありえないと思っていたが、あっさり「好きなだけどうぞ」と貸してもらえたと言うわけだ。

完全整備済みの個体なので、どんなカメラか詳しく伝わっていない使い心地や機能等をまとめて報告する。



何よりレンズ、「フジナーF2.8、f=8.3p」である。フジノンではなく、フジナーと言うのは引伸ばし用などと近い構造を意味するのだろうか。ローライコードで75o、ローライフレックスの75o、80oと比較するまでも無く長い玉だ。ファインダーで見るといつもより被写体が近く感じる。レンズは結果が全て、何枚でどんな構成かなどに興味は無いので、特に調べもしなかった。(実写で、レンズはスペックで語ることが出来ないと知ったから)



重厚なつくりで、細部まできれいにアールが採られている。スーパーフジカ6など、この時代の富士のカメラに共通するデザインだが、質感は一段上で、ずっしり手に来る重さがある。



左側にあるのは、距離と被写界深度確認用の窓とシンクロターミナル



右側は、巻上げ・ピント調節兼用ノブ、フイルム枚数、シャッターセット確認窓




兼用ノブは、引き出すと巻上げ、押し込むとピント調節で、慣れると非常に使いやすい



後には露出早見表、ファインダー周りはごく一般的な構造



前板左側には、絞り、レリーズ専用穴、二重撮影用レバーが付けられている



右側はシャッターボタンとシャッターダイアル、近接撮影用補助ヘリコイドのノブ(ロックを解除してギアを廻すと、上下のレンズが回転ヘリコイドで前進する)などがある



底には、非常にしっかり作られたウラブタ開閉部と、フイルム種類備忘用の窓がある



内部は遮光のリブが設けられている。フイルムは上から下に走行するタイプで、裏板側にもリールが取り付けられていて平面性を非常に良く考えた構造である。フイルム装填はスタートマーク合わせ式で、リールの回転を取り出すタイプとオーソドックスだ

《試写》

モノクロはアクロス、リバーサルはRDPV(自家現像)にて実施した









絞り開放、暗い室内



補助ヘリコイド併用で近接撮影。絞りは8。下は最近接撮影の中心部で標識の上にアリがいるのがわかる



☆使いやすくリズミカルに撮影できる。ここには掲載していないが、逆光で太陽が画面に入ってもフレアーやゴーストなど出ない。どんな被写体にも安心してカメラを向けられる。
レアだから価格が高いだけで、写してみれば平凡というような悲しいものではない。富士が最高を求めて作った二眼レフというのは本当だと思う。
いつかは自分のものを手に入れたい、高価格なカメラでは初めて本気で欲しいと思った。まあ夢にしておく方が良いか・・・

☆Sさん、いつも貴重なものをありがとうございます。


戻る