VRSOFOT EPIFOKA



 普通の人よりは多くの(民生用)カメラを見てきたつもりだったが、VRSOFOTO とか EPIFOKA と言われても 全く知らなかった。まさに始めて見た。それもそのはず、チェコスロバキア時代の1947-1948年のたった2年間のみ プラハで作られたものだという。全製作数は1500台未満と見られているようだ。Premsyl Koblic氏の設計によるそうだが、 どんな人かさっぱりわからない。



 基本構造は一体型のアルミダイキャストで、645-66の目測型カメラである。頑固なボディーやフレームファインダー、 下に向け易いストラップなどから、航空カメラではないかという見方もあるが、75of3.5の前玉回転式テッサー又は ゲルツのダゴール付ということだから、タフなスナップカメラと見たほうが良さそうだ。



 レンズボードが引っ込んでいるので前から全てを設定する。シャッターは横から押す。シャッター羽根に油がついてちょっと 渋いので前から外そうとしたが、前板も座金周りも接着剤で固められている。前玉回転式なのでシャッターにアクセスするには 前玉を芋ネジで外すのが必須だがこのままでは手が入らない。止むを得ず後玉を外し、裏側から整備した。

 その他には直すところが存在しないから故障はごく少ないだろう。シャッターさえ確保していれば、とにかく画像を 残せる。そういう点は軍用的だ。

 上にNとEと書かれたノブがあるが、廻しても何も起こらない。マウント交換のストッパーにも見えるが、現在は全く 意味が無い。いろいろ発展させる構想があったのだろうか。あるとしたらレンズ交換式だが、レンズシャッターで 引きブタを引けないからそれも無理か。










 単純なフレームだけだが、まさに等倍ファインダー、わかりやすいのでスナップには便利だ。





 ついてきたのは645の枠。いかにも手作り的で、フイルム押さえ板にはバネが入っていなくて固定タイプ、フイルムの傷が 心配なので耐水ペーパーで出来るだけきれいにしたが、ネガにすり傷がだいぶついた。

《試写》

 KODAk TM-Y400にて実施した。









 テッサーだけに大きな欠点は勿論なし。きちんと予定どうりに出た。二枚目の中央部を拡大してみたが、同じツアイスの レンズでも空撮用レンズには解像度で負ける。普通の(前玉回転の)テッサー以上ではない。空撮用というには性能が 伴わない。おそらくスナップ用と判断した。

☆この手の手作り的カメラはヨーロッパに多い。レンズやシャッターなど定評あるものが部品として存在し、 それを独自のボディーに組み込むことで製品となっているものが多く見られる。無銘のステレオカメラなど 実にたくさんの機種が現存する。

 これは意外なほど使いやすい。プレートカメラやその他フォールディングカメラのひ弱さが無いので、気楽に 扱えるのが大きい。それで大画面の精密さを併せ持つのだから面白い。楽しめるカメラだ。


☆みかけよりずっと実用的です>Sさん


December 2017

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