ALSAPHOT CYCLOPE



フランスの ALSAPHOT の CYCLOPE (サイクロプス、ギリシア神話の一つ目の巨人)はまさに一つ目小僧という外観だ。1950年ごろ 世に出たので、戦後のカメラというくくりになる。Sコレクションの収蔵品。

どんな来歴かはカメラペディアなどを参照されたい。ただし これはグーグルによるが、機械翻訳を利用すると、普通の105o搭載機よりはるかに薄く、また蛇腹カメラより脆弱ではない とするべきを、蛇腹カメラより弱いような誤訳があるのでご注意を。



 横から見ると、二枚の反射板の配置がわかる。レンズに入った光は黄色い線の様に反射してフイルムに至る。





 従って、フイルムはこの状態で入れなければならない。なんとも不思議な感じがする。



 ちょっと外装を外してみたが、この感じだとミラーがずれても簡単に確認する方法がない。いかにもという造りなので撤退。

 

 テスト撮影したらとんでもない前ピン、というよりピントが無い。理由は「ヘリコイドではなく中玉の根元が廻っている」だった。 前玉回転だから、イモネジ3本でカバーを外し、印をつけて前玉を外すのが普通だが、そこはフランス製、全く違う造りでそのまま では外れない。ストッパーのネジを一先ず外し、硬くなったヘリコイド部を何とか外して清掃、グリスを詰め替えた。ついでに レンズのほとんどの面を掃除できたのでクリアーになった。

 問題はここから。ピント合わせする方法がさしあたり無い。正規の方法はおそらく前板下部を外すとピントグラスを入れて ピント確認ができるようだ。しかし全分解に近い作業が必要らしいし、それが正解という保証はない。仕方がないので経験則で 「無限遠は一杯締めこんだ付近」と想定、逆算でほぼその位置で指標があうように組んだ。あとは実写で修正する。




 SAPHIR 1;4.5 F=105









《試写》

 二度ともアクロスにて実施



 最初のテスト、まさにどこにピントがあるのやら



 最高速1/175なので手ぶれはご容赦


 その中央部、明るさを処理すると操縦者が誰かもわかる



 富士山は肉眼でもやっと見える程度



 光が強いと赤窓から入ってしまう。こまめに締めないといけない。

☆ピント位置は何とかなったようだ。もともと目測用の三枚玉で、厳密なピントを合わせを前提にしていないので、今回のラフな 方法が通用したようだ。

 発表したものも含め、ピントは微妙だ。中間距離に合わせた場合、被写界深度に十分入るはずの遠景がボケるし、近景も場所により ピント感が異なる。二回反射させた像は実用ぎりぎりと言う感じだった。

 もちろんこのように反射鏡を入れているカメラはいろいろある。小型カメラのテッシナからポラロイドのSX-70、ペトリの フォトクロームなど一癖あるカメラに採用されている。従って使えないシステムとは言えないが、ミラーのホコリや汚れ、 元々の精度など不安が一杯で、信頼して乗用するのはちょっと無理な気がする。ちょっとキワモノの匂いがした。


☆実用性は疑問ですが、面白いです>Sさん

June 2018

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